キングダム 最新話 ネタバレ 638, 大沢たかお 広瀬香美 出会い, 川口祖父母殺害事件の母親の生い立ち! 現在は出所か顔画像と名前は? 乃木坂 サイリウム 電池, 祖父母を殺害してしまったことで混乱した少年は、金銭を盗らずにそのまま近くの児童公園で待つ母親と妹のところに戻ってきてしまった。しかし母親から金を持ってきてないことを問い詰められ、もう一度事件現場に戻り、キャッシュカードやカメラなど金目のものを持ち出してきたということである。現金は近くのショッピングセンターのATMで下ろした。 母親が少年に、祖父母の殺害を唆したとされる場所 「大人に対しては、疑う心しかありません。自分(少年)に対して得なことを差し出してくる 本日は映画mother(マザー)のモデルとなった実話、祖父母殺害事件について見ていこうと思います! 埼玉県の川口市で起こった事件。 当時17歳だった少年(映画内では周平)が、母親の立川千明の命令により起こってしまいました。 事件を調べると、とんでもない事件だったのです。 本日は映画MOTHER(マザー)のモデルとなった実話、祖父母殺害事件について見ていこうと思います!埼玉県の川口市で起こった事件。当時17歳だった少年(映画内では周平)が、母親の立川千明の命令により起こってしまいました。事件を調べると、とんでもない事件だったのです。事件の概要と、17歳少年と母親のその後、現在の様子まで調査してきました!目次映画マザーのモデルとなった実話の事件概要を見ていきます!概要を知っている→埼玉県川口市で老夫婦が殺害されているのが発見されます。老夫婦には段ボールが掛けられており、キャッシュカードが奪われていたことが発覚。その後防犯カメラなどの映像から、老夫婦の事件もすぐに発覚し、少年は2014年5月20日逮捕されることなります。事件現場のアパート(引用元:当時は非行に走る少年が起こした事件として大きく報道されていましたが、1996年に生まれた少年は当時両親と暮らしていたのですが、10歳の時に両親が離婚。その後母親はホストクラブに通うようになり、ホストを追って1か月も帰ってこないこともあったと言います。母親はそのホストと再婚し、仕事の関係で静岡県に行くのですが、しだいに仕事をしなくなり埼玉県に戻ってきます。この時に住民票を移さなかったために家族はこれを機にホテル生活をし、お金が無くなると、ホテルの敷地内でテント生活。少年は学習意欲が当時からありフリースクールと呼ばれる学校にも通えたようですが、母親は他人からの干渉を嫌い行かせなかったと言います。このことは映画マザーの1シーンでも取り上げられていました。この間少年は母親から、様々な虐待などを受けてたそうです。少年が16歳の時に再婚相手のホストが失踪すると、母親は働かずに、少年のお金で遊び倒していたようですね事件後母親と待ち合わせた公園(引用元:隅元ゼミ調査報告)母親は遊ぶ費用の為に、少年に会社から前借するように要求しますが、会社の前借も限界がきて借りれなくなってしまうのです。このことで困った当時母親の立川千明は、命を奪うように指示はしていないと言っていたようですが、この発言は却下されたようです。仕事も見つかり、社会復帰できたかもしれない子供を、犯人に陥れた事件。とんでもない母親ですね。母親の立川千明ですが、その後裁判が行われ、第1審の判決だったのですが、控訴しなかったので、罪はそのまま確定したということです。つまり現在の居場所はさすがにわかりませんでしたが、偽名を使って暮らしているのではないでしょうか?もし映画マザーの存在を知ったとしたら、モデルとなった事件を自分が起こしてしまったことに対して、どのように思うのでしょうか・・・映画マザーでは周平という名前で演じられている少年ですが、現在も刑務所で、映画マザーの公開時にも刑務所にいるということですね。長年かけて真面目な少年を洗脳し続けてきた母親ですが、それでも少年にとってはたった1人の母親です。何とも悲しい事件ですねその後少年は「同じ境遇の子たちのため」として、本の制作に協力しているようです。その本がコチラ⇓ この本を作る時の少年の言葉として、このような言葉が手記されているようです。必死の思いで制作したこの本で、救われる子供たちはたくさん現れると思います。そんな映画「MOTHETマザー」では主役ともいえる少年の役を、16歳俳優”奥平大兼”さんが演じます。奥平大兼さんは映画初出演だということですが、抜群の演技力で長澤まさみさんも大絶賛。今後も期待の俳優さんです!映画MOTHER(マザー)モデルとなった祖父母殺害事件は、母親の方がひどい印象を受けますが、その後の裁判で実行した少年には重い刑が科せられたようです。現在少年は刑務所、母親は刑務所で問題を起こしていなければ、外に出てきているようです。最後まで読んでいただいてありがとうございました。©Copyright2020 隈本ゼミ調査報告江戸川大学メディアコミュニケーション学部隈本ゼミの学生が社会問題について調査し報告します。 新聞がたまっているのを不審に思った家主からの連絡で、親族がアパートを訪れて2人の遺体を発見した。遺体には段ボールがかけられていた。 少年は1996年に埼玉県で生まれ、最初は両親と3人で暮らしていた。 ところが少年が10歳の時に両親が離婚。その後、母親が再婚し、義父と暮らすようになったが、その暮らしは、普通の生活とはまったくかけ離れたものだった。 母親と義父は、旅館での住み込みの仕事を見つけて静岡県西伊豆町に引っ越し、この町で住民登録をした。しかし、しばらくして両親とも働かなくなり、一家は住民票を西伊豆町に残したまま埼玉県に戻ってくる。転居届などの手続きはされなかったため、少年はこの時点でいわゆる「居所不明児童」となった。 一家は、さいたま市のモーテルで生活したり、お金がなくなると、その敷地内にテントを張って暮らしたりするという異常さだった。生活費が足りなくなると、母親は、少年に親戚のところに行かせ、金を無心させていた。少年は行政の目の届かない「居所不明児童」で、住民登録がないため当然学校にも行くことができなかった。 そんな中、妹が生まれた。一家は、生後数か月の妹を連れながらも、やはりホテル泊や野宿を繰り返していった。 途中、神奈川県横浜市で、生活保護を受給し、簡易宿泊所に住居を持っていたという時期もあったが、それも長くは続かなかった。この時期、少年はフリースクールに通うことができたが、母親がそうした周囲からの干渉を嫌い、簡易宿泊所を出たため、フリースクールも辞めざるを得なかった。 その後は義父の働く会社の寮で暮らし始めたが、義父が失踪。少年自身がその塗装会社で働くようになった。 結局、いくら働いても母親の浪費によってお金はなくなり、給料の前借りも断られるようになったため、一家3人の生活はさらに困窮していく。 追い詰められた少年は、母親の命じるままに祖父母殺害事件を起こしてしまった。 事件当日、少年は1人で祖父母の家を訪れた。母親と妹は近くの児童公園で待っていた。 いきなり借金を申し込むと家に入れてもらえないのではないかと思い、「建設会社への就職が決まった」と嘘をついて、アパートの中へ入れてもらったという。 最初、少年は、祖父母を殺害をしないで金を得る方法を模索した。 祖父母には「就職にあたって引っ越し費用が必要だ」と嘘をつき、金をかりようと持ち掛けた。ところが祖父は厳しい態度で「金は貸さない、あの女(母親)にもそう伝えておけ」と拒絶した。 この時点で、少年は”家族を食わせていくためには殺すしかない”と犯行を決意したという。 最初に祖母をキッチンに呼び出し、延長コードで首を絞め、包丁で刺し殺害。次に祖父を背後から包丁で刺し、殺害した。 ATMの防犯カメラの映像から、少年の犯行はすぐに発覚。2014年4月29日、少年は別件の窃盗容疑で逮捕された。 そしてその後の取り調べで祖父母殺害について自供し、5月20日、強盗殺人容疑で再逮捕された。2014年4月29日には母親も逮捕された。 2014年6月24日の1審の初公判で、母親は「母親から殺害を指示された」という少年の供述を否定したが、事件前に彼を追い詰めるような発言をしたことは認めた。2014年9月19日、母親には、懲役4年6か月の判決が言い渡された。控訴しなかったため判決はそのまま確定した。 2014年12月15日、1審・さいたま地裁で裁判員裁判による初公判が開かれた。少年は犯行を認めており、争点となったのは、①母親からの殺害指示があったかどうか、②大人と同じように刑事処分をすべきか、それとも保護観察処分とすべきか、という2つの点だった。 同年12月25日、1審判決が言い渡された。懲役15年。 裁判で争点となっていた殺害指示については、母の言葉は借金を確実にさせるための追い込みの言葉に過ぎず、具体的な指示はしていないという判断だった。弁護側は不服として控訴した。 2015年6月17日、2審・東京高裁での初公判が開かれた。控訴審でも母親による殺害指示があったかどうかが争点となった。 同年9月4日に2審判決。判決は母親の証言の信用性に強い疑念が残るなどとして、少年側の主張を認め「母親からの殺害指示はあった」と判断した。ただし量刑については、懲役15年と、1審判決を見直さなかった。 少年は「判決内容に不満はないが、前例を作って、自分と同じような境遇の子供たちがいたら、少しでも生きやすくしたい。」と上告を決めた。 この事件が、よくある少年事件とはまったく違うことを、毎日新聞さいたま支局の山寺香記者は気づいた。そしてすべての公判を傍聴、これまで少年に関わってきた大人たちにもていねいに取材し、その犯行までの極めて壮絶な状況を連載記事として報じた。 さらにこの少年に対して社会からの救いの手がまったく届かなかった問題に焦点を当て、さらにこの少年の将来の社会復帰に向けて支援の輪が広がっている現象も取材し、一冊の本にまとめた。 山寺記者からのメッセージは、音楽家の岩室晶子さんとシンガーソングライターの松井亮太さんにも届いた。 少年は裁判の中で、強盗殺人事件を犯す前日、JR北千住駅前の大型ビジョンに、松井亮太さんが作詞作曲した曲「あかり」が流れているのを聴いたこと、事件後に逃走先のホテルで検索をしてもう一度この曲を聴いたことを明らかにしており、「もっと早くこの唄に出会いたかった」と述べた。 「あかり」は内閣府の「いのちを支える(自殺防止)プロジェクト」のキャンペーンソングで、当時日本中で流されていた。 2019年7月14日、横浜にあるシェアリーカフェで、コンサートが開かれた。 刑務所内にいる少年の詩に、シンガーソングライターの松井亮太さんが曲をつけた『存在証明』という新曲の完成披露コンサートである。 ステージには同じく少年の支援者である音楽家の岩室晶子さんと松井亮太さん、そして山寺香記者が上がり、この曲ができるまでの経緯を語った。 松井さんは、山寺さんから、少年の事件を起こすまでの背景を聞き、手紙で獄中の少年とやりとりをする中で、この曲を作ることを思いついたのだという。 いままでは人を信じる事ができなかった彼が、これから刑期を終えて社会復帰するのにむけて、一緒に曲を作りたい。そして制作の大変さも含め、曲が出来上がった時の喜びを共有することで、少しでも少年のこの先の力になれたらと考えたという。 松井さんと岩室さんは、少年が服役している刑務所で慰問コンサートを開いたというエピソードも紹介した。 そして新曲『存在証明』が披露された。 生まれた時点での住民登録はあるが、乳幼児期の健診や義務教育を受けたという記録がなく、行政や福祉の立場から連絡や接触が図れないでいる子どものことである。 自治体の担当者もその安否を把握できない。「所在不明児童」とも呼ばれている。 児童相談所は、なぜ彼のことを把握できなかったのか。 児童相談所は、子供に関する問題を解決するための専門の相談機関である。児童福祉士(ソーシャルワーカー)、児童心理士、医師といった専門スタッフがおり、保護者への助言や継続的な相談を行うほか、虐待などが疑われる時には子供を一時保護して安全をはかることもある。 全国の児童相談所には、問題を抱えた子供のデータを共有するためのシステムがなく、(資料をファックスで送るだけというのが現実であった)こうしたことが、多くの虐待事件が防止できない問題点として指摘されている。 ゼミ生たちの感想を紹介します。 ▲事件の背景を調べる前と調べた後で、この少年に対する印象が大きく変わった。初めて事件現場を訪れた時、実の祖父母を殺害したという事実が衝撃的で、少年に対する恐怖を感じた。しかし、山寺記者の本を読み進めていくうちに、少年の性格や家庭環境を知り、少年だけが悪いわけではないのだとわかった。事件のことをよく知らない人にとっては“母親に命じられた少年が祖父母を殺害した”という受け止めになるのかもしれないが、背景を調べてきた私達にとってこの事件は、そんな単純なものではないことがわかった。すべての犯罪には必ず何かしらの背景があり、ニュースで報じられるのを見ただけでは分からない本質が隠れているというのを学ぶことができた。そしてその中には、社会が対処していかなければならない問題が含まれている場合も多い。今回の事件で言えば、貧困や虐待、居所不明児童の存在などである。まずは“知る”ということが大事であり、事件の背景を取材することはとても意義のあることだと感じた。▲少年の事件を担当した裁判長が「事件を起こす前にだれか手を差し伸べられなかったのか」と述べたという。確かに少年が事件を起こすのは、家庭環境の問題が大きかった。だが私は人間として超えてはいけない線というものを誰もが持っているはずだと思う。それを超えてしまった少年に、誰かが手を貸せば犯罪をしなかったと簡単に言ってはいけないのではないか。酷なようだが、私は犯罪を犯す人は犯すし、犯さない人は犯さないと思っているし、今回、この事件を取材してもその考えかたが変わることはなかった。しかし、少年犯罪を起こす人が、どうしようもない人間ばかりでもないことも分かった。今回の取材がなければそのことを知ることはできなかった。取材をしてよかったと思う。. 川口高齢夫婦殺害事件とは . 川口祖父母殺害事件 母親 出所 11. プロメア 4DX 感想, 2014年3月29日午後0時50分ごろに埼玉県川口市西川口2丁目のアパートで、上半身に刺し傷のある高齢夫婦の遺体が見つかった。3月27日からの新聞がたまっていることを不審に思ったアパートの家主の連絡で、被害者夫婦の長女が子どもと2人でアパートを訪れて、合鍵で家に入って夫婦を探したが見つからなかった。そこで、警察とアパートに訪れて探したところ、段ボール10個以上や布などの雑貨の下に並んで血を流している夫婦が発見されることとなった。最後の生存情報は、3月25日午後に長女が電話を … 志麻さん じゃがいも グラタン, 仮面 同窓会 佐藤玲. RADWIMPS ライブ 名古屋, 駐在刑事 Season2 動画, もしもあなたが、祖父母を殺して金を持ってこいと言われたら。 もしもそれを言ったのが、実の母親だったとしたら――。 2014年3月、17歳の少年が祖父母を殺害し、キャッシュカードなどを奪う事件が起きた。少年は強盗殺人容疑で逮捕され、裁判で懲役15年の判決が出て服役している。 上白石萌音 池田エライザ 王様のブランチ, 川口市祖父母殺害事件とは 2014年3月、埼玉県川口市のアパートで、高齢の夫婦が殺害されているのが見つかった。 新聞がたまっているのを不審に思った家主からの…. 辻希美 長女 年齢, 新 木 優子 キャプ, 羽鳥 モーニングショー YouTube ライブ, 2014年3月29日午後0時50分ごろに埼玉県川口市西川口2丁目のアパートで、当時17歳の孫がお金欲しさに祖父1 川口高齢夫婦殺害事件とは . 2014年3月29日午後0時50分ごろに埼玉県川口市西川口2丁目のアパートで、当時17歳の孫がお金欲しさに祖父母を殺害し、キャッシュカード1万数千円を引きだし、強盗殺人の罪で 15年 の懲役刑になりました。. もしもあなたが、祖父母を殺して金を持ってこいと言われたら。もしもそれを言ったのが、実の母親だったとしたら――。, 2014年3月、17歳の少年が祖父母を殺害し、キャッシュカードなどを奪う事件が起きた。少年は強盗殺人容疑で逮捕され、裁判で懲役15年の判決が出て服役している。事実だけ見ると、とても凶悪な少年犯罪だ。でも、その背後には深い闇が潜む。加害者の少年は実母や義父に虐待を受けており、特に母親から心理的なコントロールを受けていた。小学5年生から学校に行かせてもらえぬまま居所不明児童となった少年は、場当たり的な毎日を送る母親の代わりに親戚にお金を借りて生活費を稼ぎ、一人で幼い妹の面倒をみていたという。やがてお金を借りるあてもなくなったある日、少年は母親から「祖父母を殺してでもお金を借りてこい」と示唆される。母親の異常性を理解しつつも、どうしても母親から離れられなかった少年。彼は母の言葉を聞いて、何を思ったのだろうか――。, 事件を起こした後、少年は強盗殺人罪で逮捕されたが、事件を主導したと考えられる母親は少年に殺害を指示したことを否認。証拠もなく強盗罪のみで裁かれた。4月に刊行になった山寺香さんの『誰もボクを見ていない』は、この事件を追ったノンフィクションだ。2017年に刊行された単行本の文庫化になる。, 正直に言うと、本を読んでいる間ずっと苦しかった。僕は主に小説の編集をしているが、小説の中ではどんなに主人公が辛い目にあっても最後に救いを作ることができる。むしろそうした救いを作ろうと思っている。しかし、この本の中には幻想のない現実社会が横たわっていて、フィクションの世界はあくまでフィクションなのだと突きつけられた気がした。現実から目をそむけたがる僕にはそれが苦しかったけれど、この本が提示する問題は、僕たち一人一人が考えなければいけない問題なのだろうとも思った。, この本を担当したのは、文芸編集部部長の吉川健二郎さん。僕と同じく小説を編集する部署に所属し、ちなみに僕の上司でもある。直木賞候補になった『きのうの神さま』(西川美和・著)などを担当した敏腕編集者で、医療刑務所を舞台にした小説『シークレット・ペイン』(前川ほまれ・著)や、とある死亡事故をきっかけに変化していく人間模様を描いた『一瞬の雲の切れ間に』(砂田麻美・著)など、骨太なテーマの小説を手掛けることも多い。文芸の作り手が、なぜノンフィクションという形で現実を突きつけようと思ったのか。その中でどのように企画に向き合っていったのか。じっくりと訊いてみた。(聞き手・構成:文芸編集部 森潤也), 森 加害者の少年が置かれた環境の過酷さを思うと本当に苦しくて、でもそういう現実が実際にある。まさにフィクションではない「現実」を突きつけられた一冊だったんですが、この本を出そうと思ったきっかけは何だったんですか?, 吉川 会社の人が事件についての新聞記事を見せてくれたのがきっかけ。著者の山寺さんが書いた記事で、なんて酷く痛ましい事件があるんだろうと興味が沸いて企画を立てられないかと思った。, 森 本にしようと思ったときに、著者として山寺さん以外のアプローチも考えられましたか?, 吉川 いくつか考えたけど、毎日新聞の記者の方であれば事件に関してフラットな目線を持っているのではないかと一方的に考えて(笑)、かなり早い段階で山寺さんにお願いしようと決めたね。, 森 たとえばですけど、加害者である少年の手記を出すという方法も取れなくはないですよね。それは考えませんでしたか。, 吉川 その考えは俺の中ではなかった。たしかにそういう本も結構ある。でも、事件の背景も含めて加害者にも言い分があるということを踏まえても、加害者の手記を書籍化することのリスクは非常に大きいと思う。そもそも、第三者がこの事件を客観的に書くというのが、俺の中で作りたい方向性だったから。, 森 そうしたノンフィクションを作るときに、どういう流れで作るんですか。新書とも違いますよね。, 吉川 本をどういう構成にするか、みたいなところは著者と打ち合わせしながら決めていくことが多いと思う。でも新書みたいに目次を立ててから原稿を作るわけではなくて、まずはこの本で何を伝えたいかを一番に考える。この本では事件の真相と、なぜこういう事件が起きてしまったのか、少年がなぜこういう犯行に及んだのかを掘り下げるということ。あと、少年にもある程度汲むべき事情があったということも書いてほしいけど、この少年が人を殺めたという事実は法律的に許されるものでは絶対にないという大前提でこの本を出す、ということを意識して企画を詰めていったと思う。, 吉川 よく山寺さんと話をしたのは、この事件を美化してはいけないし、少年はある意味では被害者であるという風に持っていってはいけない。どのような理由があっても少年の犯した罪は消えないからこそ、今後このような事件が二度と起きないようにするために何かできるのか、ということ。起きたことはどうしようもないので、それがまた起こらないようにするための一歩にしたいと思って作っていったね。, 森 こうしたノンフィクションは実際の加害者と被害者が存在するので、どちらかに視点が偏り過ぎてもいけないと思います。適切な距離をとることが必要で、そこが一番難しいと思うんですが、ディレクションの中で著者と相談することはありましたか?, 吉川 山寺さんが最初から客観的に原稿を書いてくださっていたので、それはあまりなかったね。たしかにノンフィクションそれぞれに距離の取り方は難しくて、どこまで踏み込んでいいのかというところがあるし、場合によってはどこまでも踏み込まなければいけないということもある。その的確な踏み込みができたのは、山寺さんがこの事件とこれからもずっと付き合う覚悟を決めたからだと思う。, 森 こういう本は編集者にも覚悟が必要だと思いますが、吉川さんもそうした覚悟を決められたのでは?, 吉川 そうだね。生半可な気持ちではぜったい出せない。様々な批判が起きたときに自分の中でこの本を出す必然性がちゃんとあるか、というのは常に考えていた気がする。, 森 吉川さんの思う「出す必然性」は、この本を出すことで同じような事件が二度と起きないようにしたい、ということですか?, 吉川 子供たちに二度とこんな事件を犯させないための教訓がこの本から得られるのであれば、それは児童書版元であるポプラ社だからこそ出す意味があると思った。あとは好奇心だけで本を手に取らせる以上のものがこの事件にはあると感じたので、出そうと心を決めた。, 森 吉川さんは担当された小説でも社会派なテーマを扱うことが多い気がしますけど、もともとこういうテーマがお好きだったんですか。, 吉川 好きだね。小説でも事実を元にしているとか、史実の隙間を縫ってフィクションを挟み込んでいるタイプの作品が好き。ノンフィクションは言うに及ばずだけど、完全なフィクョンよりも現実に起きたことが元になって書かれているものに、より惹かれる。なので社会派というよりも硬派な骨太な小説に興味があるんだと思う。, 森 この事件をベースに小説にしようとは思われませんでした? 柚木麻子さんの『BUTTER』(首都圏連続不審死事件をモチーフにした小説)などもそうですよね。, 吉川 それは思わなかったね。この事件が完結していることと、実際の事件を元にフィクションを作り上げる難しさを知っているから。小説だとやはりエンタテインメントにする必要や役割があると思うけど、現実をそのまま書いても面白くならないから本当に難しい。, 森 現実に起きたものをベースにすると、当然しっかり調べないといけません。でも調べれば調べるほどノンフィクションになってしまう難しさがありますよね。, 吉川 そうなんだよ。あえてフィクションにする意味を見出せないと難しいね。最近は、事実は小説より奇なりと痛感する事件が多いしね……。, 森 小説の場合、それぞれの人物の心情まで描ける魅力がありますけど、こうした特殊な加害者の心情を描き切ることも相当難しいでしょうね。, 吉川 この事件の加害者の少年は、学校教育を受けていない中できわめて頭脳明晰で、山寺さんとの手紙のやりとりを見せて貰っても、自分の頭で考える力を持っている。そんな少年がなぜ殺人事件を起こすまで追い込まれたのか――という部分が今回の事件の最大の闇だけど、そういう人の心情を、取材を重ねたとしてもエンタメ性を加えつつフィクションとして書ききることは至難の業だと思う。, 森 吉川さんが担当された前川ほまれさんの『シークレット・ペイン』は医療刑務所を舞台にした小説ですが、逆に医療刑務所のノンフィクションを出そうとは思いませんでしたか。, 吉川 俺の中では『シークレット・ペイン』は小説でしかできなかったと思う。あれは事実を追ってしまうとあまり面白くない描き方になってしまって、淡々と進んでいってしまう。現実には医療刑務所で事件なんて起こらないけど、フィクションにすることで色んな動きやドラマが生まれ、それによって医療刑務所を舞台にする意味や深みが出てくる。あれは小説だからこそ場面が活かされたような気がしているね。, 森 なるほど。ノンフィクションにしか伝えられない凄みと、フィクションにすることで際立つ現実、というのはとても興味深いですね……。, 吉川 すごくあった。最初に反響があったのはヤフーニュースでこの本の記事が転載されたときで、ネット書店でとてもよく売れた。そのあともニュースで取り上げられるごとに、リアル書店よりもネット書店で動きがよくて、その印象が強かった。, 森 それだけ今回の事件が持つ闇に、潜在的な危機感や怖さを持っている人が多かったんじゃないかなという気もします。, 森 そう思うと、こうしたノンフィクションを本の形で出すのは意義がありますね。事件のニュース自体は新聞や雑誌やウェブで読むことができます。断片的な情報はたくさんあると思うんですけど、その中でも本という形でまとめられた役割というか。, 吉川 それが本のひとつのメリットなんじゃないかと思うね。新聞は短い原稿の中で内容を伝えられるけど、そのあと事件がどうなったかや加害者がどうなったかの後追いはなかなかできない。センセーショナルに取り上げられた事件もいずれ風化して忘れられてしまう。でも事件自体はその後も動いていて、それを丁寧に追っていけるのは書籍ならではだと思うので、もっとノンフィクションのジャンルが活況を呈して欲しいと個人的に思うけど(笑)。なかなか難しいよね。時間もかかるし。, 吉川 それで何かが少しでも変わると、出版に携わる身としてはありがたいなと思うね。少年が出所するころには30歳前後になっていて、その後、彼自身がどうやって社会の中で生きていくのかを考えるだけで胸が塞ぐ。そして失われた命は返ってこない。だからこそ、なぜこの事件が起きてしまったのかということを考えていかないと、また再び同じような事件が起きる可能性がある。, 森 児童書版元に勤めているからというわけではないですが、子供にまつわる事件は特に身につまされますし、このような事件は二度と起きて欲しくないですね。, 吉川 簡単に解決できない問題で、じゃあどうすればいいかなんて、すぐに答えは見つからないけど、山寺さんも本の中で書いているんだけど、他人に一歩踏み込む勇気があれば、状況が変わる可能性がある。だれかが少しでも踏み込んで少年たちに関わっていれば、今回の事件も防げたかもしれない。この本を読んで一歩踏み込んでくれる人が一人でも増えれば、この本を出した意義はあるのかなと思うね。, ▼山寺香『誰もボクを見ていない なぜ17歳の少年は、祖父母を殺害したのか』の詳細はこちらhttps://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101401.html, 世界の「現実」ではなく「真実」――ノンフィクションが突きつけるものは、何かを変えられるか。, ポプラ社で「一般書」と呼ばれるジャンルの本をつくっている人たちです。「本の作り手たちが、読者の皆さまに、直接自分のコンテンツを本気で売り込む場」として、思いのこもった記事を、ゆっくり、丁寧に発信していきます。, https://www.poplar.co.jp/book/search/result/archive/8101401.html.
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